「コロナワクチン接種後、日本人の死亡数が激増しています」

医師、医療ジャーナリスト 森田洋之氏に聞く

新型コロナウイルス感染症のワクチンとして登場したmRNAワクチン。従来のワクチンとはまったく異なるワクチンだが、コロナ感染を阻止するワクチンとして十分な説明が行われないまま接種が推進された。しかし、接種後に体調不良を訴えたり、後遺症に悩まされたり亡くなる人もいて、mRNAワクチンへの信頼は大きく失墜している。mRNAワクチンの危険性を訴える医師で、医療ジャーナリストでもある森田洋之氏に話を聞いた。

LNPが悪さをしている?

―最近「何かがおかしい」という本を出版されましたね。なかなか衝撃的な内容でコロナワクチンの影響がどこまであるのか、厚生労働省がきちんとした調査を行っているのか心配になりました。

森田洋之(もりた・ひろゆき)】1971年、横浜市生まれ。医師、医療ジャーナリスト。一橋大学経済学部卒業後、宮崎医科大学医学部(現宮崎大学医学部)入学。研修医を経て2009年より北海道夕張市立診療所に勤務。同診療所所長を経て、現在は鹿児島県で高齢者対象の在宅診療を手がけるとともに執筆、研究活動、SNSなどによる情報発信を行っている。著作に「破綻からの奇蹟 いま夕張市民から学ぶこと」(2016年、南日本ヘルスリサーチラボ)、「医療経済の嘘」(2018年、ポプラ新書)、「日本の医療の不都合な真実 コロナ禍で見えた『世界最高レベルの医療』の裏側」(2020年、幻冬舎新書)のほか今年6月に「何かがおかしい」(講談社+α新書)を刊行。

森田洋之氏「本で書いたことですが、統計を見ると日本人の死亡数が激増しているのです。ワクチンを打ち始めた2021年は例年よりちょっと多い程度だったのが、2022、2023、2024年は激増している。10万人単位で増えているんですね。高齢化で毎年2万人くらい死亡数が増えているのですが、いきなり10万人増えるというのは高齢化が要因とは考えられない。死因をよく見ると卵巣がん、白血病、腎臓疾患が2021、2022年から増えている。これってファイザーが公式に発表しているワクチン成分が集積する部位と一致しているのです。時期も部位もどんぴしゃなんです。厳密にはコロナワクチンの影響と言える確実な証拠ではないですが、状況証拠としてはかなり怪しいだろうと。そのような思いで本を書いたり、情報を発信するなどしているところです」

―mRNAワクチンが問題を起こす原因としてLNPがあるのではないかという見解が出ていることを本の中で紹介されていますが、これはどういうことですか?

森田氏「mRNAはすごく弱いのでそのまま投与するとすぐに壊れてしまうのです。それで脂質ナノ粒子(LNP)という膜に包んで投与するのですね。LNPという膜に包んで保護して体に届ける。LNPで包む技術が開発されなくてmRNAワクチンは使えないと言われていたのですが、ノーベル賞をとったカリコ(カタリン・カリコ)さんがLNPで包む技術を開発したのです(※1)。ところが、そのLNPがめちゃめちゃ悪さをしているという論文がネイチャーなどに出て、コロナワクチンの副反応を引き起こしているのはLNPではないかと言われているのです。しかし、それも今のところは絶対そうだとは言えず、かなり疑わしいとされている段階です」

※1 https://scienceportal.jst.go.jp/explore/review/20231010_e01/index.html

―本の中では「なぜ医師はワクチンを打たないのか」というタイトルの章もありますが、先生はコロナワクチンが登場した当初からリスクを感じていたのですか?

森田氏「コロナ初年度が2020年で、ワクチンが出始めたのが1年後の2021年の2月くらいから。ファイザーの治験で95%有効という論文が出ていましたね。正式に言うと発症予防が95%あるということだったので効果はあるのかもしれないと思いました。ただ、mRNAワクチンという新しいワクチン、今までのワクチンとは全然つくり方が違う。新しい薬って後から副作用が出てくることが結構あるので安全性には疑問が拭えない、有効かもしれないけれど安全性が担保できないと思ったので僕は接種をしないという判断をしました」

―mRNAワクチンを人に打つこともなかったのですか?

森田氏「僕は医師会に入っていないので、医師として人に接種したことはありません。ただ当初は効果があると思っていたので、ワクチンを打ちたい人が接種会場や町の開業医でワクチンを打ってもらうことにあえて反対はしませんでした。自分で考えて打ちたいのであれば打てばいいのではないかというスタンスでした」

―それが変わったのはいつ頃からですか?

森田氏「最初はどっちでもいいかな、僕は打たないけどねというスタンスだったのですけれど、だんだん安全性がヤバいという情報が出てきだしたのが2022年ころからですね。特に被害報告、いわゆる有害事象、接種後に失神して倒れたとか、若い人が接種後に死亡するとか、中日の木下(雄介)選手とかね。あの人はワクチンの接種後に倒れて亡くなってしまいましたから。副反応報告制度というのがあって、その報告がどんどんあがってくるわけです。そういうのを見た時に安全性が本当にヤバいかもしれないと思いSNSなどで発信するようになりました」

メディアはスポンサーには逆らえない

―mRNAワクチンのリスクへの警鐘は、ほとんどがSNSなどのネットによる個人発信で広がってきたことは特筆すべきことだと思います。

森田氏「メディアがスルーというか、目をつぶっている、扱わないようにしているのがよくわかります。ファイザーやモデルナはCMを出すことによってテレビ局全体に対するスポンサーになっているので、やはりスポンサーには逆らえないというところが非常に大きいのではないのかなという気がします。お金の流れによって言論が左右されている状況がかなりあるのではないでしょうか?」

―テレビや新聞がコロナワクチンのリスクに積極的に目を向けないのは本当に不思議です。

森田氏「今までは、例えば三菱自動車のリコールとか大きなニュースになっていたではないですか(※2)。ファイザーなんて最初95%効くといっていたのにこれはまったく嘘だったということでしょ? 尾身さんがこのワクチンは効果がなかったと言ったのですから(※3)。車でいえばリコールされてもいいくらいなのに大手メディアは何も触れない。ダブルスタンダードで恥ずかしい話ですよ。スポンサーには逆らえないということではないでしょうか?大きな問題だと思います」

※2 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E9%9A%A0%E3%81%97

※3 https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00824.html

就職をしたくなかった

―ところで先生のプロフィールを拝見して驚いたのですが、一橋大学の経済学部を卒業した後、医学部に入られたのですね。きっかけになったのが阪神淡路大震災でのボランティア活動ということですが‥‥。

森田氏「一橋を卒業した後、就職したくなかったんですよ(笑)。就職したら自由が奪われて嫌だなぁ、ぶらぶらしていたいなぁって思っていたから。医学部に進めばまだモラトリアムを続けられるっていうよこしまな理由ですね。とはいえきっかけは確かに阪神淡路の震災地の建設現場で仕事をしていた時にあるお医者さんからフラフラしているなら医学部に進んだらどうかと言われたことです」

―医師として最初の就職先に財政破綻した夕張市の診療所を選ばれた。

森田氏「5年間の研修医が終わっていよいよ自分で就職先を探さなければならないという時に、そもそも就職したくなかったんです(笑)。大学の医局とか大きな病院には就職したくないと思っていました。そんな時に夕張市の財政破綻があり、夕張市は病院が維持できなくなり小さな診療所になるなど地域医療が大きく変化していました。一橋大学で経済を学んだこともあって医療が社会の変化とともにどう変わっていくのか、住民の健康や医療費にどのような影響があるのか、いろいろ関心があったのでとりあえず飛び込んでみたのです」

―その夕張での経験を書いたのが「破綻からの奇蹟 いま夕張市民から学ぶこと」という本ですね。この本は日本医学ジャーナリスト協会賞優秀賞を受賞されているのですね。ジャーナリストとしての活動はこの本を書かれたことが最初ですか?

森田氏「そうです。自分で書いてみようと思って書きました。実は出版社も自分で作った会社(南ヘルスリサーチラボ)から出したんです。もう絶版になっていますが、紙の本と電子書籍と両方出しています」

足すのではなく減らしていく医療

■「何かがおかしい」今年6月に講談社+α新書から出版された森田洋之氏の著作。
第一章「がん死亡数急増」の謎
第二章 謎の大量死
第三章 なぜ「突然死」が増えているのか
第四章 なぜ医師はワクチンを打たないのか
第五章 医療利権
第六章 メディアはなぜ騙されたのか
第七章 医療は本当に必要なのか

―現在は鹿児島で主に在宅医療に取り組んでいらっしゃるということですが、具体的にどのようなことをされているのですか?

森田氏「地域の高齢者を対象にした在宅医療で看取りまで関わっています。ほぼ終末期医療ですけど、一般の医療って例えば血圧が高くなれば血圧を低くする薬を足すとか、糖尿の薬を足すとかどんどん薬や治療を足していくわけです。僕のやっている医療はその逆で医療を減らしていく、そこが根本的に違うところです」

―足す医療と減らす医療、どういうことですか?

森田氏「病院はほぼそうですが足していく医療なんですね。食べられなければお腹に穴をあけて栄養を入れましょうとか、飲めないと点滴をしなければならないとか。でも人が老いて死に向かうプロセスって上手にプログラムされていて食べる量や飲む量が減り、だんだん上手に枯れてきて、食べられないから死ぬ、飲めないから死ぬんじゃなくて死への準備として食べない、飲まないのですね。だから僕は点滴をほぼほぼしたことがありません。それから痰の吸引もしないです。痰の吸引は管を入れて痰を吸引するのですごく痛いんです。病院などでは痰の吸引を必ずするのでそれで苦しむ人が多い」

―死に対して医療はどうあるべきか? 地域の現場で取り組まれていらっしゃるのですね。

森田氏「自宅で看取ることはすごく大変なことなんです。家族にとっても。ですから信頼関係がベースにないと難しいですね。僕は患者さんの自宅に行って1時間くらいずっと雑談しています。信頼関係を築いたベースの上に医療がないと上滑りしてしまって結局、いい結果にはならない。医者とご家族、ご本人となんでも話し合える関係性がちゃんとできていないと、いざいう時に救急車で病院に行ってしまうとか、そういうことになっちゃうんです。病院に行くことが悪いというわけでないけど、終末期の患者さんが病院に行っても治る見込みはないんですよ。信頼関係があれば、ご本人の希望通り自宅で慌てずに看取りましょうねという雰囲気になるし、それがご本人にとっても一番楽でいい選択なんです」

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