新型コロナワクチン接種会場の医師、看護師のデータも流出か―ワークスタイルテック漏洩

クラウドによる労務管理サービスを提供しているワークスタイルテック株式会社(東京都港区、ドレ・ロドリゲス・グスタボ代表)がサーバーの設定ミスで15万人超の個人情報を流出させた問題、流出したデータの中には新型コロナワクチン接種会場でワクチン接種を行った医師や看護師の個人データも含まれているようだ。

新型コロナワクチンの接種は、自治体が新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクト等を設置して行われ、その際、現場の業務等については民間に委託して行われた。愛知県は2021年7月に大規模接種会場として豊橋市内に豊橋中央会場を開設、その際、会場のオペレーションを民間企業に委託した。委託を受けた企業のホームページによると、この企業は2022年3月末時点で20都市以上の自治体の150以上の接種会場の運営を支援しているという。

公益社団法人愛知県看護協会が4月23日に同協会のサイトに掲載したお知らせらせによると、豊橋中央会場のオペレーションを委託された民間企業が同会場を運営する際の労務管理のためのツールとしてワークスタイルテック社のWelcome HRを使用していたことから、豊橋中央会場に出務した看護師らが労務管理のためにWelcome HRに登録したデータが流出したという。協会のお知らせによると、漏洩被害の対象者には企業から直接メールが届き、「漏えいした個人データに関する相談窓口」にて対応が図られているという。愛知県看護協会は、「身に覚えのない不審な電話には対応せず、不審なメールは開封せず速やかに破棄してください」と呼びかけている。

また、簡易投稿サイトX(旧ツイッター)には、医師とみられるアカウントが「某コロナワクチンプロジェクトから利用していたWelcome HRの手違いで契約書の内容、住所を含む個人情報、銀行口座情報が第三者に漏れたって連絡きたんたが」と投稿している。Welcome HRの顧客は飲食業等の中小事業者が多いとみられ、流出した個人情報の多くはアルバイトなど非正規雇用の就業者とみられるが、新型コロナワクチン接種会場においても医師、看護師の労務管理をWelcome HRで行っていたケースがあり、それら医師や看護師が登録したデータについても流出していたようだ。ただし、医師ら個人データが流出した会場の数や流出の規模は現状詳らかではない。

■出典

https://www.aichi-kangokyokai.or.jp/publics/index/1/detail=1/b_id=3/r_id=5140/

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください