日本のカジノの統合型リゾート(IR)をめぐる入札で2017年から2019年にかけて日本政府関係者に賄賂を支払うことを指示していたとして海外腐敗行為防止法(FCPA)違反等の罪で当時の500ドットコムのCEOで中国国籍のチェンミン・パン氏を起訴したことを米司法省が明らかにした。ニュージャージー州の連邦大陪審が今年6月18日に起訴状を提出した。
500ドットコムは現在のBIT Mining Ltd.で、米司法省と証券取引委員会(SEC)の捜査を受けて同社は日本政府関係者への賄賂支払いの不正への関与を認め1000万ドルの罰金を支払うことに同意した。米司法省のリリースによると、かつて500ドットコムとして知られていたBIT Mining Ltd.は、2017年から2019年にかけて当時CEOだったチェンミン・パン氏の指示の下、日本で統合型リゾート(IR)を開設する契約を獲得するため、日本政府関係者に約200万ドルの賄賂を支払うことを計画、偽装コンサルティング契約を通じて不正な支払いを隠蔽した疑いがもたれている。
賄賂はコンサルタントを通じて、現金、旅行、接待、贈り物の形で日本政府関係者に支払われ、コンサルタントとは偽装契約を交わして、経営顧問料などの形で虚偽に記録し賄賂の支払いを隠蔽したとされる。しかし、賄賂を実行したにもかかわらず、500ドットコムは日本で統合型リゾートの入札を勝ち取ることはできなかった。
この事件の捜査はFBI(米連邦捜査局)の国際汚職捜査班が担当し、米司法省と日本当局が協力している。ネット情報によるとBIT Mining Ltd.はケイマン諸島に本拠を置き、香港を拠点としている仮想通貨企業。
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